10万円の使い道
単語一つで察せ、感がすごい。「10万円」って、今までで一番パンチのあるお題である。
言わずもがな給付金のことなのだろうが、もう半年以上前の話題だ。
タイムリーさの欠片もないというか、やはりお題スロットは年季の入った時代遅れなものなのかもしれない。液晶もあって36bitだろうと確信した。
まぁでも確かに10万手に入れたら人はどのように使うのか、価値観やらなんやらは皆気になるだろう。
私としては自分の使い道は言わず、むしろ人の使い道を知りたいくらいなのだが、お題で出てきてしまったのだから仕方ない。
10万円の使い道を言いたいと思う。
結論から言って、全額使っていない。
今は貯金にまわしている。
世界一つまらない回答をしてしまって申し訳ない。
しかし「なんとなく今は使わなくてもいいかな、特段欲しいものとか応援したい団体とかもないし」となっている人は少なくないのではないか。
うちは生活費に補填するほどコロナが家計に響いたわけではない。(正直ほぼ変わっていない)
お金が必要な趣味にハマっていたりもしない。
じゃあ気になっているお店やお取り寄せなど、どこか経済支援をしたらいいんじゃないかというのは最もだし、政府も経済を活性化したくてお金を給付してくれたのは分かっている。
ため込むのは政府のして欲しい事ではないだろう。
私も気になるお店はあるのだ。
ただ、たまに行ってもそこに10万円が組み込まれるほどがっつり行ってる訳でもない。
要するに、大変そうなお店を新たに支援するとか、新規開拓をしていない。
今までと生活の形を変えていないのである。
いや、コロナ禍でオープンした気になるお店もあるのだが、「行きたいな~」と思いながら一年が経過してしまった。
我ながら行動力があまりない。
幸いその店は営業を続けているが、引きこもり生活が長引いて行動力まで著しく低下してしまったのだろうか。
だから特段10万円を利用していないのである。
資本主義経済の中でみんなの財布の紐がかたくなると、消費をベースに成り立っている世界が成り立たなくなってしまう。
であるならば、ため込むのは悪手中の悪手だろう。
しかし。
たまたまうちは飲食系、旅行系と収入に関わりがなかったが、これは本当に、ただ単に運が良かっただけだ。
ウイルスが大打撃を与えたそれらの業種に関わりが無かっただけで、うちが打撃を被っていた可能性は十分にあった。
そもそも本来ならオリンピックで沸いてるであろう今の時期に、こうなっていると2年前に予測できた人がいただろうか。
「一寸先は闇」という言葉があるが、それがコロナでより強調されてしまったように思う。
あとここ数年、地震や洪水被害が本当に日本各地で起きるようになったというか、ここなら安全そう、という場が見当たらなくなったな…という思いがある。
地震はともかく、洪水という自然災害に関しては地球温暖化も大きく関係しているのだろうし、日本だけが頑張って解決できるようなものでもないのだろう。
一国だけでは根本的に解決できないような洪水被害が日本各地で起こるようになり、予測すら直前にならないとできない地震も日本各地で起こるようになり、しかもそれらの頻度が増えたのだ。
しかも今は一年たっても謎が謎のままであるウイルスとの共存を迫られており、一年で世界の300万人が亡くなっている。
ありとあらゆる所から、ふとした瞬間に突き落とされそうな世の中だ。なんというか足場がもろすぎる。
であるならば、10万はむやみに使うこともないんじゃないか…と思うのだ。
貯金というのは精神安定剤にもなる。
10万あったからよかった、ということも先々あるかもしれない。
…まぁでも多分、いざほんとに危うい立場になったら10万なんて雀の涙である。
10万で再建する家があるだろうか。
少し暗いことを書いたが、先のこと何て誰にも分からないし、来るかも分からん未来におびえるならば今を生きた方がいいのかもしれない。
怯えて何もしないのもダメだが、散財するのもよくないだろう。
要はバランスである。
まずは一年近く気になっている、だけで終わっている店に行くところから始めようと思う。