閉所好きのための空間
まごうことなき身内ネタである。
いや、「コンクリート打ちっぱなし&間接照明の部屋が自慢です」みたいに自分の家のデザイン的こだわりや、「絶叫好きが高じて家の庭にジェットコースターを作りました」みたいに自分で工夫して作った何かを紹介しても良いのだろう。
ただ私はブログを書いているのにも関わらず、自分の事をあまり話す気はないというSSRレベルであまりいない奴なのである。
更に家を自分なりにコーディネート、みたいなのも別にやってこなかった。インテリアデザイナーとかを「なんかしゃらくせぇ」と思う部類の人間なのだ。
では「我が家のここが好き」は特にないか?となると違う。
空間として一か所、結構気に入っている場所がある。
トイレだ。
一畳ほどのスペースで、壁で仕切られていて自分以外に誰もいない、そんな空間のあり方が割と好きだったりする。
特に何をするわけでもないのに、10分くらいいることもザラにある。それくらい私にとっては居心地がよく、ついつい長居してしまうのだ。
前にTVで人間(特に日本人)は広い場所を生活スペースで与えられても、結局端っこの一か所で固まっている場合が多いと言われていたが、「すみっコぐらし」寄りの人なんかはトイレが好きな場合もあるのではないか。
トイレに本棚を置く作家もいるくらいなので、トイレが落ち着くという人は少なからずいるのだと感じる。
トイレの神様なんて神がいるのも日本だけなんじゃないかと思う。
ただこれとは逆に、閉所恐怖症という部類の人間も存在する。
トイレは落ち着く場所にもなれば、恐怖を引き起こす場所にもなるのだ。
調べてみたところ、どこかに閉じ込められた過去がトラウマとして発症することもあるらしく、精神的な病気の扱いになるらしい。
天国にも地獄にもなるのだから閉所が人間の精神に与える影響ははかり知れない。
トイレは守られていると思うか圧迫感を感じるか、受け手によって本当に認識が変わる場所の1つだろう。
テルマエ・ロマエいわく、日本のトイレは他にないくらい発達しているらしいので、「キレイで清潔」という前提があるのも好き派がいる大きな理由だろう。
確かに自宅トイレが公園レベルのキレイさだったら、私も絶対に好きな空間にはなっていない。
TOTOあたりにはベイマックス一体型トイレみたいな、「落ち着ける空間」というトイレの良さを再認識できる日本らしいトイレを作ってほしい所存である。(ベイマックス一体型が何を指すのかは私も分からないが…)